Waterfox の導入とカスタマイズ ----- Firefox 56 (Quantum前のバージョン)から移行

記事更新日 2019.06.15

導入したWaterfox バージョン windows版 通常のインストーラー形式(ポータブル版ではない) 56.2.10.1

 

記事の目的:びっくりするほどWaterfox についての日本語のウェブ情報が見当たらないなので、私の備忘録も兼ねるが、少しでも寄与するために書いた。 ある程度ソフトウェアの扱いに慣れている人を対象にする。

5ch でもまとめwiki はないし、wikipedia ですらこの有り様である。

https://ja.wikipedia.org/wiki/Waterfox

※あまり詳しいわけではないので何か気づいたことや記載の誤りがあったら教えてください

 

 

 

 

この記事の内容

 

 

 

 

 

 

 

 

導入してみた私の感想

vivaldi を利用してみたが、正直しょうもないアドオンばっかで結局レガシーアドオンの利用に戻りたいと思っていた。

今回Waterfox 環境を構築してみて、以前のfirefox 56 の環境とほとんど変わらない機能を実装し、また最新のブラウザを利用できるようになった。

Waterfox は超おすすめです。

 

 

Waterfox の導入とUIのカスタマイズ

 

インストーラー形式かポータブル版か

私はインストーラー形式をおすすめする。

ポータブル版の難点として、

  • 最初の起動でfirefox の設定,アドオンを自動で引き継げない
  • PortableApps による供給なので、インストーラー版にはない不具合を経験する可能性がある(私の場合notepad++ というアプリで経験した)
  • 毎回の起動時にPortableApps のロゴが出てきてうざい

特に2番目を私は危惧したのでインストーラ版にした。

インストーラー版でも従来のfirefox のようにプロファイルフォルダをコピペすれば、完全なバックアップできる

 

ポータブル版を導入したい人は下記リンクの下部の情報が参考になるかと思う。基本的にはプロファイルの選択的なコピペで済む模様

Waterfox のダウンロードと移行方法 - k本的に無料ソフト・フリーソフト

 

 

 

Waterfoxの自動引継ぎについての注意

超注意点:インストールして自動引継ぎが完了したら、すぐにアドオンの自動更新を切ること!! アップデートされちゃうよ!!!

起動時の自動引継ぎをしても、オプションやアドオンの設定は引き継げないようなので、firefox の画面とwaterfox の画面2画面を左右に並べて設定をまねた。まず、オプションのLocale select で言語を替える

しかし、オプションに関して異なる点がある

  1. マルチプロセスのwaterfox を有効にすると、いくつかのレガシーアドオンが利用できなくなるようなので注意(私の場合マウスオーバーの辞書がダメだった)
  2. 見落としやすいが、プライバシー項目のDo not track の設定が別ウィンドウでなぜか出てくるが、ちゃんと常に有効をチェックすると良い。google などでトラッキングが緩和されるそう。

 

アドオンについても設定は引き継がれていない。高度に設定できるアドオンに関してはバックアップファイルを出力する機能が備わっているので、それを利用する。それ以外は手動で設定をまねる。

adblock やfiregesture 等で バックアップファイル出力→リストア したが、これに起因する不具合は私の場合出ていない。

 

 

 

Waterfoxのテーマのインストールの問題

自動引継ぎしても、テーマを引き継げない。なので、mozilla のサイトからインストールしようとしたら「ダウンロードに失敗しました。接続を確認してください。」とエラーが出て出来なかった。(2019年6月15日現在)

この問題に関しては私は詳しくないが、5chでの情報によると、少し前に話題になったライセンスの失効が関与しているよう。 詳しい人いたらコメントお願いします!

修正されるのを願うばかりである。

※ただし、ツールバーのカスタム画面の左下にテーマとあるが、そこから表示されているテーマはインストールすることが出来た。意味不明である。

 

 

 

レガシーアドオンの入手

Firefox Quantum 以前で動作したアドオンの過去バージョンは現在mozilla 公式サイトから削除されている。

レガシーアドオンは以下のサイトで入手できる。アドオンの自動更新を切り忘れて、不幸にもアップデートされてしまった場合でも、再インストールしなおす必要はない。

https://legacycollector.org/ 内の"legacy mozilla firefox extensions"をクリック

 

 

 

動作しないアドオンの変更

 私の場合を参考までに記述する。全体のうち1割程度が動作しなかった。それ以外は全く問題がなかった。

  • マウスオーバー辞書「Lookupper」…アドオンの変更「Mouse Dictionary」
  • 画像のシングルクリック保存「Image toolbar」…アドオンの変更「Image Picka」の導入とシンボリックリンク(※後述※)の利用

 

 

新型アドオンにおけるシンボリックリンクの利用

新型アドオンを導入する人へ

なぜか知らないがブラウザのデフォルトのダウンロード先を参照してしか、アドオンによるファイルの保存先を指定できないものが多い。

例えばCドライブのデスクトップをブラウザのデフォルトの保存先にした場合、新型アドオンは保存先をDドライブにあるフォルダの指定が出来なかったりする。

そこで役に立つのがシンボリックリンクだ。初めて利用する人も難しくないので気軽に利用してほしい。

 

シンボリックリンクとは

https://wa3.i-3-i.info/word1151.html

まぁ、プログラム用のダミーの保存先ということ。プログラムがシンボリックリンクに保存するような行為(ダミーへの保存)があると、システムはそのシンボリックリンクのリンク先に保存する行為をする。通常のショートカットとかではこれができない。

 

シンボリックリンクの作成

コマンドプロンプトを管理者権限で実行する。

「mklink /D シンボリックの作成場所 シンボリックのリンク先」と記述してenter キーを押すだけ。各キーの値は半角スペースで区切られる。

たとえば「mklink /D C:\Users\Tommy\Desktop\symbolic_img D:\img」とすれば、私のパソコン(Tommyという名前)のデスクトップ画面に"symbolic_img"というシンボリックリンクが作成される。

 

※パスの中のフォルダ名にスペースが含まれる場合はそのフォルダ部分を"" で囲む必要がある。

たとえば\Program Files\ だったら\"Program Files"\ といった具合

 

シンボリックリンクの削除

ゴミ箱に捨てるだけ。これをしてもシンボリックリンクのリンク先が削除されたことにはならないのでご安心を

 

アドオンのシンボリックリンクの利用

アドオンの保存先で作成したシンボリックリンクの下に保存するようなパスを書けばいいだけ。

 

 

 

ユーザーインターフェースのカスタマイズ

userChrome.css や userContent.cssfirefox で利用していた人へ

waterfox でも同様にできる。

プロファイルフォルダの"extension" や "bookmarkbackups" フォルダがあるのと同じ階層に"chrome"フォルダを作成し、そのなかに"userChrome.css" や "userContent.css" を作れば何の問題もなく動作する。誤字や大文字小文字に注意。一文字でも間違えると動作しない。

 

参考までに--UIのエレメントの調べ方

今回テーマのインストールができなかったので、私もはじめてこれらを作成していじってみた。

しかしUI の各要素名、またそののid 名とか その親子関係とか調べようとしてもネットにまともなページがなかったのでこの項目でそれを調べる術を自分で何とか見つけたのでここに記載する。知っていた人は失笑してください。

 

まず、開発者ツールを開く → 歯車マークの設定をクリック → 「ブラウザーとアドオンのデバッガーを有効」と「リモートのデバッグを有効」の二つをチェック入れる

これでブラウザツールボックスという機能が利用できるようになる。これを起動する方法は二つ。

  1. メニューバーからツール>ウェブ開発>ブラウザーツールボックス
  2. メニューバーを表示していない人は、"ctrl shift alt i " のショートカットで起動できる

すると、リモートデバッグの許可が求められるので、はいをクリックすると起動できる。

ウィンドウ左上の小さいマークをクリック

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すると、UIのところに各要素にマウスオーバーすると、各要素の項目が自動的に展開し、要素名やid 名を調べることが出来る。

これをuserChrome.css 内のセレクタに用いることができる。